1. はじめに:「収入は多い、でもコストも多い──それが民泊の特徴」
民泊は「普通に貸すより儲かりそう」というイメージを持っている方も多いと思います。
実際、1泊単価は普通賃貸より高く、稼働次第では大きな収入が得られるビジネスです。
ただ一方で、「民泊はコストがけっこうかかる」というのもまた事実。
-
手間や費用が多い
-
普通賃貸の感覚で始めると意外と利益が出ないことも…
この記事では、民泊運営にかかる費用項目を整理しつつ、
「それでもなぜ挑戦する価値があるのか」まで実務目線で解説していきます。
2. 民泊にかかる費用は?──具体的なコスト項目一覧
民泊は普通賃貸より“運営型ビジネス”に近いため、費用の種類が多岐にわたります。
【固定的な費用】
-
Airbnbなどプラットフォーム手数料
→ 宿泊料の3〜15%程度(プランにより異なる) -
運営代行会社への管理手数料
→ 宿泊料の20〜30%程度が相場
→ フル外注の場合はこのコストが大きな割合に -
定期清掃費用
→ 1回数千円〜1万円超
→ 1泊ごと/複数泊ごと/月まとめ など契約形態により変動 -
リネン交換・アメニティ用品の補充費
→ 清掃費用に含める場合もあり/別途管理する場合もあり
【変動費】
-
光熱費(水道・電気・ガス)
→ 普通賃貸と異なり「貸主側負担」になる
→ 高稼働になるほど上がる(冷暖房・給湯利用が多い) -
インターネット通信費
→ ゲスト向けWi-Fiは必須設備
【その他】
-
消耗品費
→ トイレットペーパー/ティッシュ/洗剤類/コーヒー・お茶類 など -
家具・家電の維持更新費
→ 初期投資+年次メンテナンスが必要 -
保険料(民泊専用保険など)
→ 対人・対物トラブル対応用の加入が推奨される -
税金(固定資産税・事業税)
→ 所有者としての固定資産税は変わらず発生
→ 規模によっては事業税も発生するケースあり -
法定届出や許認可にかかる費用(初期)
→ 住宅宿泊事業法(民泊新法)・旅館業法許可などの初期費用・届出費用
3. 【目安】民泊の“経費率”はどれくらい?
では、これらを踏まえた「経費率(収入に対してどれくらい費用がかかるのか)」は?
-
一般的な目安:収入の約40〜50%が経費に消える
→ 管理外注度合い・エリア・物件規模により差がある -
自主管理なら30%台も可能(ただし手間がかかる)
-
フル外注なら50%超になるケースも珍しくない
【影響する主な要因】
-
地域性・競争状況:都市部/観光地型/高級志向か
-
管理方式:自主管理かフル代行か
4. それでも“普通賃貸より儲かる”のはなぜ?
ここが民泊の面白いところです。
費用は多いですが、収入の「上限」が普通賃貸よりはるかに高い。
【普通賃貸の特徴】
-
月額家賃が固定(例えば12万円なら年間144万円が上限)
-
手間がほとんどかからない
-
経費率は低め(管理費5〜10%+税金・保険など)
【民泊の特徴】
-
稼働次第で「月20万〜30万超」も目指せる
-
手間・コストは多いが収益の伸びしろが大きい
-
例えば都心1LDKで年間手取り200万超になるケースも
- 海外旅行者など中期滞在、連泊利用だとコストが圧縮できる
【成功例】
モデルケース | 民泊(高稼働時) | 普通賃貸 |
---|---|---|
月間売上 | 40万円 | 12万円 |
経費(50%想定) | 20万円 | 1〜2万円程度 |
手残り | 約20万円 | 約10万円 |
5. まとめ:「経費も知った上で“納得の民泊運営”を」
民泊は、「普通賃貸と違って、管理型ビジネス」です。
そのぶん手間・費用も多い──だからこそ、「それでも利益が出るか?」を試算するのが大事。
✅ 民泊が向いているケース:
-
場所に強みがある(観光地/インバウンド需要)
-
空き家活用やセカンドハウスで柔軟性が求められる
-
普通賃貸では利回りが物足りないと感じている
ぜひ、あなたの物件にも「民泊が合うか?」
【収入だけでなく経費面もしっかり見据えて】検討してみてください。
きちんと設計すれば、「普通賃貸より+1.5倍〜2倍」の世界が見えてくることもありますよ。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。
不動産資産形成に役立つ知識や情報を、
定期的に配信していきたいと思いますので、ぜひ読者登録お願いします!
「こんなテーマを扱って欲しい!」
「不動産投資に向けて、こんなことで悩んでいる…」など、
お気軽にコメント頂ければ、今後の配信記事に反映していきたいと思います。